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第一話
九谷焼を再興した
“陶石(=ルーツ)”を訪ねて
陶石から絵付け、そして料亭まで。九谷焼がいかにして生まれ、そして使われてきたか。KUTANism全体監修・秋元雄史が、自らその現場に足を運び対話する中で、九谷焼を再発見していく連載シリーズ「秋元雄史がゆく、九谷焼の物語」。
第一話は、九谷焼をつくる粘土の主原料であり「この陶石の発見がなければ、今日の九谷焼業界はなかった」といわれる「花坂陶石」の採掘現場を訪ねます。セミが鳴きしきる細い山道を進んだ先に突如として開けたその場所は、地層が露わになった断崖の下に白い石がゴロゴロと転がった、どこかこの世ならざる空気感。
また、花坂陶石が採れる山のすぐそばには、かつて“再興九谷”の時代を牽引していった名工を多数輩出した「若杉窯」があった若杉町があります。あらゆる意味における“今日の九谷焼”のルーツを、石から探ります。
案内してくれた人
宮吉 勝茂
さん
小松市吉竹町にある九谷焼窯元「(株)宮吉製陶」の2代目であり代表取締役。花坂陶石の原石山管理を行う「石川県九谷窯元工業協同組合」前理事長を務め、現在は「CERABO KUTANI 」館長。
イマココ
イマココ
陶石×釉薬×技術―。
有機的な絡み合いが生み出す“産地色”
宮吉
:陶石の一部は九谷焼の釉薬づくりにも使われているんですよ。
秋元
:そうなんですね。釉薬も地元でつくっているんですか?
宮吉
:県内では釉薬屋がなくなってしまって。今は美濃の釉薬屋にノウハウを教えてつくってもらっているんです。九谷焼において釉薬はとても重要なものなので、本来なら産地内でつくれたら良いのですが。
宮吉
:釉薬の和絵の具には、有鉛のもとと、鉛をうんと少なくした絵の具と、無鉛の絵の具と。三種類くらいあります。無鉛の絵の具が一番剥落しやすいんです。
秋元
:皮肉なもんで、有鉛の絵の具の方が付きがいいんですね。
宮吉
:付きがいいけど、それでも有田・美濃の素地では剥落してしまうんです。「釉裏金彩(※7)など、上絵窯で何度も焼かんなん技法だと特に。厳密に言えばできないことはないのだろうけど、なぜ九谷焼では釉裏金彩をあんなに安くできるのか」と不思議がられるほど。
(※7)切り抜いた金箔を貼り、透明度の高い釉薬をかけて焼き上げる技法。
秋元
:おもしろいな。それって何の違いなんですか?
宮吉
:技法というか、粘土と釉薬の兼ね合いですね。
秋元
:九谷焼では出来て、他の産地では難しい技法というのは釉裏金彩以外にどんなものがあるんですか?
宮吉
:いわゆる「青手(※8)」とよばれる、和絵の具を盛って描いていくような絵付け技法は大概、他の産地の素地では難しいと思います。
(※8)緑・黄・紫・紺青の四彩で器全体を塗り埋める様式。油絵のような濃厚な彩色が特徴で、九谷焼を代表する様式の一つ。
「古九谷青手芭蕉図平鉢」/能美市九谷焼美術館 五彩館 所蔵
秋元
:そうか、粘土と釉薬と、そして技術の兼ね合いなんですね!
今風にいえば“不純物”があるというか、完全に人工的な無機物にはないおもしろさが工芸にはありますよね。
その土地の特質と絶妙に関わりながら技術展開をしていて、その微妙な差がいろんなものを生み出している。これは単なる後付けの“郷土色”ではない、先人が材料と格闘しながらつくってきた技術ですよね。
今日における“産地”の意味は、どこかその辺にありそうだなぁ。
これは初回にして幸先がいいぞ!貴重な機会をどうもありがとうございました。
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【PROFILE】秋元雄史/東京芸術大学大学美術館館長・教授。練馬区立美術館館長。「KUTANism」総合監修。
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